宮西公民館北側に建つ碑、いつもその前を何気なく通り過ぎてますよね。この碑は「蘇東耕地整理事業記念碑」で、昭和15年に建てられました。蘇東耕地整理事業は、明治40年から昭和9年までの27年かけて行われた一大区画整理事業です。
事業区域は現一宮市を含む、中島郡と葉栗郡の33町村に及び、明治政府の富国強兵策を背景に、経済的発展も視野に田畑や道路、用排水、住宅地などの超大規模区画整理を行いました。いまのわが街の原型ですね。碑は、神武天皇即位二千六百年を祝って全国的に展開された、紀元二千六百年記念行事の一環で建立されたものです。
中国の伝説の神獣を配した碑の前面に協力者の名を列挙し、背面には耕地整理事業の規模や予算、あらましなどが綴られています。皆さんのご先祖様の名もあるかもしれませんね。なお、その隣に建つのは昭和十六年に一宮消防団組頭の浅井藤三郎氏を顕彰し、当時の一宮市長の森林右衛門らが発起人となって建てた頌徳碑です。
Post Views: 1